お知らせ

2023.10.13

就業規則の周知


1.労働基準法では、「常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない」としております。
就業規則については、作成・届出だけでなく、労働者に「周知させる」ことも要件となっております。
(作成しても社長のデスクの引き出しにしまったままであれば、労働者は内容も分かりません。)

2.ただ、この「周知」について、裁判では結構争われています。
例えば懲戒解雇の有効・無効が争いになる場合、前提として懲戒解雇という懲戒処分の存在や懲戒事由が明記されている就業規則の存在が必要となり、その結果、就業規則が「周知」されていることも必要となります。
しかし、労働者側からは、「就業規則等見たこともない」という主張があり、使用者側は、「棚にあるし、鍵もかかっておらずいつでも見られる」と主張します。

3.これまでは、通達では、就業規則の「周知」について、「就業規則等を労働者が必要なときに容易に確認できる状態にあることが『周知させる』ための要件である。」とされておりましたが、今回の通達で、その内容についてより具体的に、「使用者は、就業規則を備え付けている場所等を労働者に示すこと等により、就業規則を労働者が必要なときに容易に確認できる状態にする必要があるものであること。」とされました。

「示すこと等」の「等」の解釈は今後裁判例が出てくるものと思われますが、現状では、使用者側としては、就業規則の備え付け場所を示すこと、裁判となった場合には、示したことを裏付ける証拠を準備しておくことが必要になってきます。